世代間連合国際会議(International Action on a Global Scale)について

 7月21日〜24日、ハワイ・ホノルル市で、「世代間連合国際会議(International Action on a Global Scale)」が開催され、約130名の方が出席した。

 前夜祭のイベントでは、音楽が記憶力や精神的・身体的に衰えた高齢者を甦らせる実態映像が映し出され、反響を呼んだ。ソーシャルワーカー(NPO団体・ 音楽と記憶の創立者)であるダン・コーヘン氏によるこの実践記録は、これまで社会との繋がりを全く遮断していた高齢者に本人が最も輝いていた頃の音楽を聴かせると、それまで失われていた記憶がよみがえり、身も心も元気に蘇っていくという感動的なドキュメンタリー映像だった。

 次の日の開会式は、オリ(ハワイアン・チャント)と呼ばれる伝統的な詩で始まり、続いてホノルル市長による歓迎スピーチによって会議が開幕された。

 カーク・キャルドウエル市長は、主催者であるゼネレーションズ・ユナイテッド(本部:ワシントン)に対し、ホノルル市で国際会議を開催していただいたことに感謝の言葉を述べるとともに、これを機に社会全体の世代間の結びつきが深まり、意識向上につながるよう期待すると述べた。最後に、6名の方の基調講演が行われ、日本代表として樋口恵子氏(高連協代表)と杉啓以子氏(社会福祉法人江東園センター長)が講演した。その他の会議として、シンポジウム、ラウンドテーブル、ワークショップ等が2日間にわたって開催された。

発表の様子

エイジフレンドリーシティ:ホノルル市、秋田市、ポートランド市の状況

 ラウンドテーブル会議にて、穂積理事長を含む3名の発表者が各市のエイジフレンドリー構想の進捗状況について紹介した。文化的・地域的に異なる状況でありながらも、各々の市が取り組んでいる内容から学ぶべき点も多く、興味深い会議だった。

穂積理事長:Towards an Age-friendly Akita City

 この発表では、WHOが提唱しているエイジフレンドリーシティの秋田市の取り組みについて紹介した。特に、秋田市のエイジフレンドリーシティ構想にFOIFAとIFAがどのような役割を果たしてきたか、また、秋田市が実践活動としてこれまで行ってきた事業の具体例(コインバス事業、介護支援ボランティア制度、傾聴ボランティア養成講座等)を紹介しながら進捗状況について述べた。更に、現在注目されている「エイジフレンドリービジネスパートナーづくり推進事業」についても言及し、企業や商店がエイジフレンドリーなビジネスを共同で推し進めることによって、秋田市エイジフレンドリーシティ構想の更なる向上につながることを強調した。

アユック&渡邉: Building Inclusive Environments Using the ‘Barrier Free’ and ‘Universal Design Approach’

 渡邉は、バリアフリーとユニバーサルデザインの概念について説明し、これに基づいて自治体及び秋田市が推進してきた生活環境整備について言及した。また、すべての世代と立場の人々にとって快適な環境づくりのために取り組んできた政策について紹介した。

 アユックは、バリアフリーとユニバーサルデザインを採用して整備された秋田市中心市街地の建物や道路状況について紹介した。特に、秋田駅周辺のアゴラ広場や付近のショッピング街を例に挙げ、整備されたアクセス状況(エスカレーター・エレベーター・車いす利用者用の傾斜や手すり・点字ブロックの設置等)について、スライドを使用して具体的に説明した。 これらの例は、バリアフリーとユニバーサルデザインを導入して整備された環境の中で、高齢者や障害者を含むすべての人々が快適な生活を送っている実態について述べたものである。



高齢者施設訪問(ハワイ・ホノルル市)について

カハラ・ヌイ

 カハラ・ヌイ(2005年設立)は、62歳以上対象・24時間看護師常駐の有料高齢者マンションである。介護付マンション40棟、認知症患者向けマンション(専門ケアスタッフ常駐)20棟等から成る高級感漂う建物は、閑静な高級住宅地に建てられている。建物内には、レストラン、美容院、クリーニング等生活に必要なサービスが整っている他、居住者のために多様な活動プログラムが用意されている等、長期にわたり高水準なサービスを提供している。

パロロ・チャイニーズ・ホーム

 NPO法人パロロ・チャイニーズ・ホームは、ハワイで歴史的に最も古い介護付高齢者施設で、地域の高齢者(主に日系人)約800名が入居している。また、ホスピスケアをはじめデイサービス、ショートスティ、訪問看護、訪問介護サービス等も提供している。